[レポート]クルミドギャラリーVol.6「森のお茶会~珈琲、ケーキと一冊の本、そして、おしゃべり~」

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[レポート]クルミドギャラリーVol.6「森のお茶会~珈琲、ケーキと一冊の本、そして、おしゃべり~」

2冊の本を発刊した日からはじまったクルミドギャラリー、
4月18日でひとまず最終回です。
最後は、ぽっと心があったかくなるような時間になればいいなということで「森のお茶会~珈琲、ケーキと一冊の本、そして、おしゃべり~」。赤い本、小谷ふみ著『やがて森になる』を片手におしゃべりをしました。

会場になったのは小谷さんが文章をしたためるときに使っていた「木の根っこ」。クルミドコーヒーの地下テーブルです。
最初は皆さん「どんな会になるんだろう?」とちょっとどきどきされていたかもしれませんが、一番奥に座っていた女性が著者だとわかると「わぁ」と笑顔になって。
そんな皆さんを見て、おそらく一番どきどきしていた小谷さんもうれしそうな、照れくさそうな笑顔。

そんな感じで全員がほっとしたところで自己紹介をし、
まず本を読んで感じたことをひとりずつ話すことになりました。
あ、その前にそれぞれで本を読む時間を少し。
すでに読んでくださった方は心に残った言葉を思い出していただいて、
これから読んでくださる方には気になる言葉を探していただいて。
木の根っこでページをめくる、静かな時間が流れました。

十人十色、人の数だけ個性があると言いますが、本の感想も人それぞれ。著者の前で話すのは勇気がいりますが、話したり聞いているうちに「そうそう」と共感し合ったり、「そんな感じ方もあったんだ」とうなずいたり。
「本の中の出来事は自分の日常でも起こりそう。
だから皆さん素直な気持ちがこぼれるんだなぁと思いました」
「皆さんの感想を聞いて、新たな気持ちで作品を読めそうです」と言ってくださる方もいて。はじめて出会った人達が、ひとつの本を通していつのまにか距離が近くなっていくのを感じました。

お茶会は2時間ほど。感想を話し合ったあとは、クルミド出版の編集長・影山と小谷さんから本の制作過程や今回の本には入りきらなかった作品の紹介などについても。コーヒーと焼き菓子を食べながらの和やかなひととき、楽しんでいただけましたでしょうか。

小谷さんからは、「作品を書いてきた木の根っこで本を手にとってくださった(くださる)方々とお会いすることができて、それだけで胸がいっぱいになりました。こうして受け止めてくださる方がいるかぎり、書き続けていこうと思いました」と。

そうですね、またいつか、皆さんと本についてゆっくりお話する日を楽しみに。クルミドギャラリーにお越しいただいた皆さま、ありがとうございました。

                   (クルミド出版 石川理麻)